【神戸新聞】もし津波が来たら… 児童が防災マップ作製 豊岡

兵庫県豊岡市の小学校で取り組んでいる防災マップ作りと地域住民への発表会のニュースです。


神戸新聞|但馬|もし津波が来たら… 児童が防災マップ作製 豊岡

 「もし、東日本大震災が自分たちの地域で起きたら」と想定し、兵庫県豊岡市竹野町轟の中竹野小学校の5、6年生14人が校区の防災マップを作った。各地区の住民について調べ、昼間に高齢者の割合が高まることや、避難所が狭いことなど現状の備えが不十分であることを指摘している。18日に同校で開かれるオープンスクールで地域住民らに発表し、地域の防災体制について提言する。
 マップ作りは、東日本大震災の被災地で活動した豊岡市消防本部職員の講演を聴いたことがきっかけ。児童たちは大震災について調べを進めた結果、自分の校区に置き換えて防災を考えることにした。
 児童は分担して校区にある八つの地区を訪ね、住民の年齢や人数、午後3時に自宅にいるかなどを調査。現在指定されている避難所の位置や、水路などの危険箇所なども確認し、地図に書き込んだ。既存の避難所について「津波が来れば安全とは言えない」と提言したり、新たに避難場所とすべき高台を提案したりしている。
 また、高さ10~15メートルの津波を想定して、校区のどの部分が水につかる可能性があるかを説明する地図も作製。6年の男子児童(12)は「こんなに近くまで津波が来るとは思わなかったけど、これで地区の人が助かるようになるならうれしい」と話していた。
 オープンスクールでは、各学年の学習発表などがある。誰でも見学できる。同校TEL0796・47・0048